【クレーム】「御社の作業員の態度がなっていない」。失敗から学ぶ大事なコト。
クレームをブログで書くなんて、一見すると不謹慎かも知れませんが、とても大切な事をお客様に教わった思いです。私達はこの一連の出来事について心から反省しております。
私たちの至らなさを正直に伝えることで、「完璧」でないワイエスを知ってもらいたいという思いを込めました。
ブログではいい事しか書かない風潮もあります。しかし、ブログの読者は「成功事例」より「失敗事例」の方が興味を引いたりします。
だから、私たちは伝えます。失敗事例を。そして、2度とこのようなクレームを繰り返さない為にも、気を引き締める思いでブログに綴り、これから自分たちを正して行きたいと思っております。
「作業員の態度が悪い」とクレーム
そのクレームの問い合わせは、2日前に当社が排水清掃作業を実施した現場のお客様からでした。
お客様は「作業員の態度が悪い」というお叱りの言葉の後、「ありえない作業員の態度に失望した」と、怒りが頂点に達しているような口調でした。何かお客様の癇に障ったのは間違いありません。
まず始めに説明させて頂くと、排水管清掃作業の1日のスケジュールは、午前9:00〜12:00。お昼1時間の休憩。午後13:00〜16:00頃までが基本の作業時間です。
作業時間に都合がつかないお客様の為に、作業の「時間変更」を受け付ており、なるべくお客様の都合に合わせて作業時間を調整させて頂いております。
「はぁ~今からですか??」
そのお客様は、私達がお昼休みに入る午前12:00前に急いで帰宅されました。そして、現場の作業員に慌てて話しかけたのです。
お客様:「お昼休み前に申し訳ありません。今日は仕事で都合がつかなくて、今急いで戻ってきました。どうしても後20分ほどしか時間がなくて、出来ればすぐに排水管清掃をお願いしたいのですが・・」
すると、当社の作業員が愛想のない態度でお客様に対応したのです。
作業員:「はぁ~今からですか??」
この作業員の「はぁ~今からですか??」の態度が、お客様には「ふてぶてしく」映ったようです。
「人の気持ちを満たす」サービス意識が欠けていた
その作業員に事実を確認しました。作業員とすればもちろん、お客様に対してそのような「ふてぶてしい態度で対応するなどもっての外」と、言い張ります。しかし、当人に客観的な自分は見えておりません。その時の状況を、作業員ならではの視点で見るとよくわかることです。
お客様はお昼の休憩に入る前に帰宅されました。つまり、休憩中の作業になると休憩時間はなくなります。状況を察した作業員は、つい表情や態度に出てしまったと推測されます。いや、間違いありません。
心の中は態度に現れます。笑顔であっても目が笑っていなければ、その人の内心は相手に伝わります。私たちの仕事は「技術」が先立つのでなく、“お客様とのコミュニケーション”で成り立つ仕事です。つまり「人の気持ちを満たす」サービスを提供している意識は、絶対に忘れてはいけません。
お客様からの親切な指摘。「YES」と応える心構えこそ相手に安心を与える。
お客様が話して下さった言葉
クレームを受けた翌日、当社の代表がお客様の元へ直接お詫びに伺いました。お客様は「もういいですよ。そこまでしなくても。」と、不愉快な様子もなく、笑顔で迎えいれてくださいました。
私たちは「今後の改善の為にと、その時の状況を詳しく教えて欲しい」と、頭を下げました。お客様の話しは実は「お叱り」ではなく、サービスマンとして「残念」な思いであったと、その真相を教えて下さいました。
お客様:「私は、御社のような清掃業務の会社で現場作業員として働いています。私の仕事もお昼の休憩は合ってないようなもの。お客様の都合で12時台の仕事なんていくらでもあります。しかし、お客様は今しかない時間にどうしても作業してもらいたい理由があるのです。
私の会社は、お客様からの「ヤカラ※や無理難題以外は、その要望に応えなさい」と、言う方針です。それは、サービスを提供している会社だからこそ、お客様の満足を追及しなければいけない信念があるからです。
私は、御社の作業員の方々の気持ちは心から理解しているつもりです。お昼の1時間休憩が、どれほど貴重な時間であるか、それも十分に理解しています。だからあの時の私は、心底申し訳ない思いで、作業時間の変更をお願いしました。それを「はぁ~今からですか??」の一言で返答する態度がまったく理解できない。同じ清掃作業の仕事をしている同士として残念で仕方ありません。」
※ヤカラ―ガラの悪い人
言葉を返す事も出来ません。ただ「申し訳ございませんでした」と、謝るしかありませんでした。
私たちは、こちらのお客様に今の気持ちを正直に伝えました。
「お客様が話して下さった言葉に身が引き締まる思いです。お客様のおっしゃる通りです。私たちはサービスマンでいる以上、お客様の満足を追求しなければいけません。
平日の忙しい時間帯です。相談事には必ず理由があります。本当に対応しきれない場合は、正直に交渉することもできます。ただ、それ以前に気持ちが態度に出てしまう時点で私たちは未熟でした。社員の教育もぜんぜん行き届いておりません。その事実を真摯に受け止め、今後の改善に活かさせて頂きます。」
私たちの謝罪を受け止めたお客様から帰りの際に一言。「来年も宜しくお願いします。」
反省しかない私たちには、それは温かい激励の言葉にしか聞こえませんでした・・
今回の失敗から得た学びを活かす
今回のクレームから、ほんとに大きな学びを得ました。「表に出る言葉」と「内心の気持ち」は一つでないこと。実際にお客様の声を生で聞くことで、見えない事実が鮮明に見えてくること。
失敗はいけません。しかし、失敗から学ぶことはたくさんあります。
失敗を恐れてはいけません。失敗の緊張感を忘れず、行動的でいる姿勢が大切です。
お客様から教えて頂いた「サービスマンの精神」を糧に、これからも排水管清掃業務にまい進して行こうと思います。
次のミーティングのテーマは「接客について」で決定!
個々のスタッフが持つ「接客持論」を、聞いてみたいと思います。