【逆流事故episode2】縦管詰まりを、いざ通管!
1週間開いてしまいましたが、今回のブログでは5月29日以来の続き「逆流事故について、episode2」をお伝えしたいと思います。
5/29 【逆流事故】排水管の清掃後、実際に起きた逆流事故の話…
http://kk-ys.jp/blog/554/
前回のブログの最後に、雑排水集合管の縦管詰まりより、3フロア階下漏水したところまでお伝えしました。
真下の階は大雨のように排水が降り注ぎまさに悪夢の状態…その下の階、更に下の階は微量ではありましたが水の形跡が確認できました。
この状態は最悪です。すぐに対処しなければなりません。
洗濯パンの排水口からワイヤーで通貫
逆流が発生した部屋に戻り、早速ワイヤーで通貫することにしました。通貫する箇所は逆流が発生した洗濯パンの排水口からです。
ワイヤーはスムーズに進みすぐに縦管まで到達しました。排水口からは強烈なグリスと鉄管の臭いが返ってきます。この臭いから推測できることは、鉄管にかなりの汚れが付着していることが想像できます。
※ワイポイント知識※
排水詰まりを通貫している段階では、詰まりが通ったかどうかの判断はできません。絶対ではありませんが、ワイヤーの手応えだけでは完全に除去したかまでは把握できないのです。なので、完全に通貫できたかの状況の確認は、水の溜め流しによって最終的なジャッジを行います。
ゆっくりゆっくり時間をかけて縦管をガリガリとワイヤーで通貫しました。これで大丈夫だろうと思われるところでワイヤーを終了し、排水テストをすることに。
排水テストは雑排水すべての箇所で行います。洗濯・浴槽・洗面・台所、すべての箇所に水をいっぱい溜めて排水テストを行います。また洗濯と洗面など同時に排水するテストも何度も行います。
詰まりが完全に対処できたかの判断は、流水状況と流水音で見極めます。流水状況とは水が流れている模様です。渦を巻いて吸い込まれるように流れるかその状況を確認します。流水音とは、縦本管まで水が流れ切る水の音です。
各箇所からそれらの排水状況が確認できて、始めて排水詰まりは改善されたと判断します。
とりあえず危機は回避しました。しかし本当の被害はこれからです…
水浸しのお部屋の復旧は?責任の所在はいったいどこに…
逆流は洗濯パンから脱衣所を超えて廊下まで溢れ返っていました。3フロア下の階まで水漏れするほど膨大な逆流事故です。
それと「ある意味ですべてを破壊する」ともお伝えしました。
その「すべて」をお話しましょう。
今回、逆流したお部屋は毎年排水管清掃を受けておりました。また、排水詰まりの原因は縦本管で体積したグリスと特定されました。つまり、逆流を起こしたお部屋に責任はありません。
この場合だと責任の所在はマンション側(管理組合)が持つことになります。わかりやすく言うと、復旧等にかかるお金はマンション側(管理組合)が払うことになるのです。
問題はこの後、被害にあったお部屋の復旧なのですが…100%元通りの形では戻ってきません。物損等の被害は80%くらいにしか戻ってこないのです。
どう言うことか言いますと…
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今回も話が長くなってしまいました。
この続きは次回のブログで「元の生活には戻れない、逆流事故の実態…」についてお伝えしたいと思います。