【勾配不良】1階・2階のお住まいの方、注意です。
すっかり寒くなりましたね。早いもので今年も後1ヶ月で終わってしまいます。
しかし、ありがたいことに、当社は年末まで仕事がギッシリと詰まっているのです。
(詰まりを改善する仕事なのに…笑)
排水管清掃の業界は、毎年20日辺りから仕事が減ってくるのですが、
今年はお蔭様で26日までフル出動なのです。(でも現場寒い…)
排水の勾配不良をご紹介
「勾配不良」 この言葉をよく覚えておいてください。
排水詰まり・異音・異臭などの排水問題の原因は、
「勾配不良」によって、引き起こしていることが多々あります。
「勾配」を調べてみました。
水平面に対する傾きの度合い。傾斜。また、斜面。「勾配の急な坂道」「勾配を登る」。引用:デジタル大辞泉の解説
平たく言うと「真っ直ぐじゃない状態」と解釈する方がわかりやすいです。
本来配管は真っ直ぐ引いております。ですが、何かしらの理由によって、
水平を保てなくっている状態があるのです。
例えば、、
・地盤の沈みにより配管がたるみを帯びている
・経年劣化により配管が傾き変形を起こしている
・地震により地中で「く」の字に変形している
などです。
色々、原因はありますが、ようは配管が水平を保てていない状態のことを「勾配不良」と言います。そして、勾配不良が発生すると、排水にも大きな影響をもたらすのです。
油脂分が滞留し、排水不良が発生
この問題が1番多いですね。
特に外部共用部で発生する勾配不良の問題です。
例えば、1階単独の台所専用管の横引き管が勾配不良だと想定して。
10メートルの横引き管のちょうど5メートル辺りで勾配不良が発生しています。
その部分は(少々極端ですが…)凹この型のように形状が変形しています。
すると、どうなるかと言いますと、、
へこみの部分に排水が溜水し始め、まず流水状態を悪化させます。
そして流水状態が悪くなると、少しづつ油脂分が蓄積され、
やがて油の塊になって排水不良を起こすのです。
勾配不良によりグリス(油脂分)が滞留している状態
勾配不良の排水問題は徐々に嫌がらせをしてくる
勾配不良が引き起こす問題は「排水詰まり」だけではありません。
排水詰まりの場合だと、配管がほぼ閉塞状態になっているので、
その状態になるまでに、詰まりとは別の問題も発生させるのです。
1つは「異音」です。
勾配不良で溜水した配管は空気の流れも悪くします。本来必要な空気の量が満たされず、足りない空気分は専有部の防水(各排水口)から引っ張ろうとするのです。
すると「ボコボコボコ」と、嫌な音を立てて「異音」を発生させます。
もう1つは「異臭」です。
足りない空気を専有部の防水(各排水口)から引っ張り出すと、本来あるべき防水の水が無くなり、下水の臭いが直接、居住者様のお部屋に返ってくるのです。
この状態を「異臭」と言います。異臭は防水が無いために発生するのです。
最後に「排水詰まり」です。
段階的に言うと排水詰まりが最後です。
「異音→異臭」 この状態はある意味で予兆です。
これより状態が悪化すると排水詰まりを引き起こします。
つまり、排水詰まりが発生する前に“気づく“ことが大切なのですね。
また、その知識があるとないとでは、生活の安全性もぜんぜん変わってきます。
1階・2階・3階にお住まいの方は注意です。
外部共用部で勾配不良が発生すると、1番に被害を蒙るのが、1階単独のお部屋、そして、系統最下階になる2階・3階のお部屋です。
今現状、排水の流れは問題がなくても、もしかすると外部共用部で
勾配不良が発生しているかも知れません。
これまでに「異音」や「異臭」を感じたことはありませんか?
もし、「異音」や「異臭」あるならそれは黄色信号です。
すぐに排水管の調査を行なうことをお勧めします。